ステアリング交換 1
自動車というものも、毎日使っていると案外と故障しないものです。されど、使うほど痛む部分もやはりあります。その代表的な部分を、今回は交換という手法で補修してみます。
一番疲労しているのが、スポークとリング部のつなぎ部です。いつも右手で触れているセイでしょうね。
新車購入時より使用のキブリタイプステア。
もちろん純正品です。長く使うとアチコチが擦り切れてしまいます。
ボスもBF用が付属していましたが、当車はクルーズコントロール付なので使用しませんでした。その代わりに純正ボスを流用することとします。クルコン付様のボスも市販されていますが、操作性が悪そうなので却下しておきました。
今回、ヤフオクにてモモのギブリ3を落札。
中古品とはありましたが、想像以上に程度はいいです。出品者氏談によると、ご自身も中古で落札したとか・・・。ということは、少なくとも今回が3人目の人生という事になります。私の手の元で終焉の時を迎えることになりますか?ホーンボタンはワケあって外してあります。
このステアはホーンの配線が少し複雑です。
センターのボタン、スポークのエンボス加工部それぞれを押してもホーンが鳴るようにするためです。アース線はステアとボスの間にはさんで共締めにすれば良いのですが、落札品付属のホーンボタンは入力端子が一つあるだけなので、ホーンアースをつなぐところがありません。純正品だとホーンボタンの端子が二つあるのでホーンアースが接続できます。従ってホーンボタンは純正品を流用することとしました。
ホーンボタン2種の比較。
 見ての通り、端子の数が違います。社外品のステアとボスの組み合わせだと、多くの場合はホーンボタンの固定バネがボスの金属部に接触し、ボディーアースを形成しますが、この手のステアでは違っています。理由はホーンボタンがセンターパッドに押し込まれているので、金属部との接触が無いからです。また、純正ボスでは入力・アースそれぞれの配線も延びているので、左図わ参照して下されば純正流用が便利なのがお解かりになると思います。ラッパのマークも付いているので、車検も問題なしです。
純正ステアの取り外し。
先ずステアとフロントタイヤの中立状態を確認しておきます。パッドの上部から下に向かってめくるようにしてパッドを剥がします。接着などはしていないので簡単に外せます。ホーンボタンも一緒に外れてくるので、配線を切り離します。
ギブリ3のホーンボタン種付部。
 純正ステアでは、ホーンボタンはパッドの穴にポコッ!とはめ込んであるだけですが、このステアではミゾにはめ込む形となっています。そんなワケで、外すのも面倒ですが、はめ込むのはもっと面倒です。表からは炉込むとパッドが痛んでしまうので、裏側から中性洗剤を塗りながら純正ボタンを押し込みました。
パッドを外したら、センターナットを緩めます。ソケットは17mmを使用しました。
この後、ステアを外しますが、特殊工具は不要。ステアをしっかり握り、左右交互、前後に揺さぶればアッサリと外れてくれます。
(ちょっと表現が難しいですね・・・)
当車はクルコン付なので、ステア分離字にはクルコンの配線も切り離す必要があります。
既に分離済みですが、左下のコネクタがそれです。
分離したステア&ボスを裏から見る。
今回初めて気が付きましたが、純正ボスは組み立て式だったんですね。白いコネクタはクルコンのものです。また、ボス裏にはホーン通電用のスリップリングがありません。
ステア交換に先立ち、ステアの取り付けビスを緩めようとしたのですが、見事に失敗しました。トルクスに似ていましたが、実はラインヘッドシステムなるものを使用しているようです。トルクスレンチは差し込めますが、微妙に合いが悪いようで、穴をなめてしまいました。結局6本中3本しか外せませんでした。仕方ないので、残りはドリルで頭をさらうこととしました。
ビス頭部の除去。
6.5キリをビスの頭の中心に合わせて穴をあけてやります。ビスの首下径はΦ5。
6.5キリとの差は直径で1.5mm。穴があき切ると、こんな形のリングの出来上がり
残ったネジ部は、運がいいと手で回せますが、運が悪いと手では回らないので、プライヤなりエキストラクタなりを使用することになりそうです。ただ今回はボスが組み立て式という事を利用して・・・
ステア取付面の裏側から突き出た部分をペンチでつまんで、ちょっと回してやれば、後は手で回せました。これにてステアとボスの分離は終了です。
サーバー容量の無駄使いですが、外した純正ステアです。長い間ご苦労さまでした!
カバーを分離した純正ボス。
 裏側の4本のビスを緩めてやれば、カバー部が外せます。下に置いてあるのがカバーです。考えてみれば、スイッチを内蔵している関係上、ボスが組み立て式なのは当たり前ですか?
クルーズコントロールスイッチ。
 これを使いたい一心で純正ボスを流用したワケであります。社外品のクルコン付用ボスと言えば・・・、お店で見るとわかります。