小さい水平対向
本当はちがうけど・・・
わたしの手持ちのレガシ−EJ20以外の水平対向エンジン(今回はフラットエンジンと言ったほうが正解?)をご紹介します。
SAITO FA80−T
 FA80−Tの最大の特長は、クランクシャフトが実物星型エンジンと同じで片クランク式です。このため構造が簡単で、軽量・機械効率も良く、又クランクケ−スにベ−ン式エアコンプレッサ−で加圧し、内部の防錆、並びに強制潤滑をしております。(特許申請中) 以上メ−カ−カタログより
仕様
4サイクルOHV水平2気筒グロ−点火式エンジン
ボア・・・21mm
ストロ−ク・・・19mm
総排気量・・・13cc
最大回転数・・・10000rpm
実用回転数・・・2500〜9000rpm
重量・・・770g
燃費・・・毎分14cc(フルスロットル時)
点火方式・・・グロ−式 (いわゆる焼玉エンジン)
使用燃料・・・グロ−燃料 (アルコ−ルを主体とし、潤滑油と各種添加剤をブレンドしたもの)
プロペラサイズ・・・14×6inch
エンジン下方より エンジン上方より
前方下より エンジン後方より
シリンダ後方より
真ん中が点火プラグ、ヘッド上のカバ−はロッカ−ア−ムを保護しています。
キャブレタ−部
各シリンダ毎に独立したキャブを持ち、リンクにより連動しています。ツインチョ−クキャブの思いっきり原始的なヤツと思えば良いでしょう。
リヤカバ−にある丸いカバ−を外すと、ベ−ンポンプが見えます。これにより圧縮空気をクランクケ−ス内に送り、潤滑をサポ−トするそうですが、効果あるのか無いのか解りません。
※ベ−ンポンプ・・・パワステのポンプもこれと同形式です。
手前にあるのがリヤカバ−、黒い円盤がベ−ンポンプの駆動部。円盤上のピンがクランクピンの穴に差し込まれます。つまり、ベ−ンポンプはエンジンとは1:1で作用するわけですね。
右バンク・ヘッド部のロッカ−ア−ムカバ−を外した状態。手前が吸気、奥が排気です。見ての通りバルブクリアランスの調整は必要です。 同じく右バンクを後方より。左が排気、右が吸気です、プラグは外してあります。球状燃焼室を持つため、バルブはちゃんとV字型に配置されています。
シリンダヘッドを外した様子。14mmのソケットのコマと比較してみました。ヘッドとシリンダの間にはガスケットは使用していません。 シリンダは独立した形をとっており、クランクケ−スにボルト締めされています。シリンダスリ−ブは無しの一体物でウォ−ルにハ−ドクロムメッキを施してあります、そのため軽量コンパクトで放熱性も宜しいようです。シリンダとクランクケ−スの間にもガスケットは使用しません。消耗品がないので助かりますがその分、組み立ては慎重さが必要です。
シリンダヘッドは球状燃焼室を有しています、上が吸気側です。バルブはちゃんとボペット型をしており、バルブコッタ−も付いてたりします。小さいながらも本物ですね。 コンロッドとクランクシャフトの様子。見ての通り水平対向ではありません。コンロッドの取り外しは左右のシリンダを外してから、同時に外すことになります。