最近、リアのウォッシャーを使うと、リアゲ−トの下部に水が溜まるのに気づきました。
 リアウォッシャ−のホ−スが劣化しているのかと思い調べてみましたが、ホ−スの劣化はありません。
ノズルへの差込部分の緩みかと思い、引っ張ってみると、簡単にはずれてしまいました。よく見ると、ホ−ス用のニップルがありません。
 実は根元ヒビが入っていて、引っ張った際に折れてしまったようです。今回はニップルの補修ですが、分解の際に余計な仕事を増やしてしまいました。古い車両特有の苦労なのでしょうか・・。
そのまま接着してもよさそうですが、強度的に不安があるので、パイプを使用して補強修理してみます。用意したのはφ3の真鍮パイプ。ホントはステンレスにしたかったのですが見つからなかったので。
取り外したリアノズル。
ワイパー軸のセンターにあるヤツです。
ホ−スニップルが、見事におれてしまいました。
穴加工が済んだら、各パ−ツを仮組みして様子を確かめます。
 問題は無いようだったので、木工用の瞬間接着剤で各パーツを手早く組み立てます。
ニップルにはΦ2の穴が開いているので、φ3のパイプを通すためにΦ3.1のドリルで穴を拡大します。ノズル本体側の穴もφ3.1に拡大しますが、この際は穴の深さを15mmにして置きました。ニップル長さが12mmで本体側の穴深さが15mm。したがって、パイプの長さは26mmとしておきました。
出来上がりは、こんな感じです。
 この後、パイプの口元を少し面取りして、水の流れに配慮をしてみました。
取り外したリア・ワイパーユニット。
ノズル補修だけなら良かったのですが、ノズルを外す際に、センタ−のナットを緩めるのに失敗。ネジ山を潰してしまいました。
 オネジ側はアルミ製らしく、腐食して粉を吹いていたのが原因らしいです。
 気づかない自分が一番ダメなのですが。
見事に潰れたネジ山。
 ネジサイズはM14xP1.25。残った軸部の径は約13mm。これでは、ダイスを使っても再生不可能。
 仕方ないのでM12xP1.25のオネジを切り直すことで対処することにしました。 
M12サイズに対し外径13mmは大きすぎるので、ヤスリを使って径を調整。
 かなり強引なやり方とは思いますが、ほぼ1 2mmに径を整え、ダイスを使ってオネジを切ります。
 
画像は径の調整が完了したものです。
ダイスとダイスハンドル。
今回使用するのはM12xP1.25。
シフトレバーのショートストローク化の際に使用したものを久々に持ち出しました。
特に意味はありませんが、ダイスの拡大。
ネジ山が傾いたりしないよう、注意しながら作業します。
 相手がアルミなので、山も潰れやすいと思いますから、変な手ごたえを感じたら無理をせず、ダイスを戻して状態を確認します。
出来上がったネジ山。

 予定通りの仕上がりとなり満足至極です。
仕上がったネジ部に用意したナットを組み込んでみます。特に支障もなく良好な状態でした。
 用意したナットはM12xP1.25の3種ナットです。
3種ナットは厚みが薄く出来ていますが、元々のM14ナットに比べると厚みがありすぎます。
M14ナットの厚み5mm、M12の3種ナットの厚みは7mm。都合2mm厚いです。
厚みの調整のため、M12xP1.25ボルトの先端にナットを取り付け、ダブルナットの要領で固定。あとはディスクサンダーで厚みを調整しました。新規にワッシャーも入れるため、その厚みを考慮して3.5mm厚にしました。注: 文字用の領域がありません!
完成したナット。
真ん中のモノがそれです。
あとは、元通りに組み立てると補修完了です。
作業後記
 最近よくありがちなこと。
年数経過による劣化と言いましょうか、ボルトの錆び付きによるトラブルを経験します。今回もそうですが、ナンバープレートのボルトやフォグランプのボルト。取り外しのため、緩めようとすると、いとも簡単に折れてしまいます。

 錆が原因の固着で折れていますから、取り除くのは容易ではありません。ボルト・ナットに変更できれば簡単ですが、それがダメならタップの立て直し等が必要です。

 いずれにせよ、本来なら簡単に済ませるハズの作業が難易なものとなってしまいます。外装関係のボルトは、錆に気づいた段階で早めの交換をしておくのが得策と思います。