2度、海を渡ったケーブル。
今回はメーターケーブルの断線による交換です。
ヘッドライトコントローラーが点灯せず、コントローラーの故障かと思っていたら、メーターも動いていません。どうやら、ケーブルが切れた模様・・・。
そんなワケで、ケーブルを調べてみると、ミッション側のケーブルが切れていました。交換をしようかと思い、スバルさんに聞いてみると、すでに部品の在庫は無し。車検は2か月まえに取得したばかり、あと1年10か月走ったら終わりか・・・。メーターが動かないと継続車検は出来ないし。中古品をヤフオク等で探してもあるはずは無く、仕方ないので部品番号を教えてもらい、ネット検索してみると、海外の部品商には在庫を持つ所があるのを発見。色々と探して、結局はイギリスから部品を取り寄せしてみました。
取り寄せたケーブル。
部品番号37410AA061
小さな部品ですが、これが無いと継続車検は出来ません。要はメーターが動けば良いだけなのですが。
作業スペースが狭いので、安物のショートメガネを加工して使用。サイズは17mm
締め付けは強くないので、オープンエンドのスパナでも作業は出来そうに感じました。
左側がミッション側、右側がメーター側ケーブル。真ん中に見える赤色のカバーをずらして、ケーブルを分割します。 画像は上下逆ですが、上がミッション側となります。ゴムカバーをずらすと、ワイヤークリップがあるので、90゜回してケーブルを分割してやります。
ミッション側ケーブルを取り外しますが、前述の様に作業スペースは、とても狭いです。
右側はミッションケース。左はフロントパイプとなります。
特に意味は無いですが、新旧の比較。
下側が新品のケーブル。古い方は中身を取り除いてしまったので、先端部がありません。
新ケーブルを元通りに取りつければ作業もほぼ終わり。あとはメーター側ケーブルを接続して完成。 作業終了。時間は30分くらいでしょうか。
ついでなのでケーブルの詳細。
ミッションに嵌まる部分、マイナスのベロがミッション側のマイナス溝に嵌まります。
取り付け時は、マイナス部が嵌まる感触を良く確かめてから、ナットを締めてやります。
メーター側ケーブルとの接続部。
奥の四角い穴に、メーター側ケーブルの先端が挿入されます。両側にあるクリップがメーター側ケーブルの溝に嵌まって、両ケーブルが固定される仕組みとなっています。
メーター側ケーブルの清掃。
インナーを抜いてブレーキクリーナーで清掃。その後、灯油に付け込んでみると、灯油が茶色に・・・。少しですが沈殿部もみられます。クリーナーを吹き付けるだけでは不十分なようですね。
アウター内も念入りに清掃して、インナーにグリースを塗って差し込みます。今回はスーパーゾイルなるものを使用してみました。金属表面改質剤なるものが添加されているようです。
車内側。奥に見える光がバルクヘッドのケーブル穴。手前の丸穴までケーブルを通します。エンジンルーム側より、出来るだけ上の方を狙って差し込んだ方がうまく通るみたいでした。 ケーブル端をメーターに接続後、メーターを車体側に仮止め、グロメットをはめる。ここでケーブルの接続を確認しておきます。
インナーを反時計方向に回すと針が動くはず。一人で作業するなら、インナーを50回くらい回すと、トリップが100m程度進みます。
今回は、部品の在庫無しという状況となってしまい、改めて旧車?の維持の難しさを実感したワケですが、当車の場合、世に言う旧車と違い、ガレージに隠されているワケではなく、実用品として毎日走るので、状況はなおさら辛いものがあります。中古部品や他車の部品流用、今回の様に海外からの調達など、いくつかの延命策が考えられますが、これでいつまで維持していけるのか。いささか不安となるものはあります。

 海外からの調達
部品を自社の在庫として持つ業者なら確実ですが、多くの場合は部品センターからの取り寄せですから、日本国内で在庫が無ければ、やはり入手は不可能。もっとも、国内で入手できるなら、海外からの調達などはしなくて良いのですが。

 今回の部品調達ですが、業者への問い合わせは、思いっきり日本語。自動翻訳もあるので何とかなるだろう。翌日には返事がありましたが、当然英語。翻訳すると、変な日本語なりますが、意味は分かるのでとにかく発注。支払はカード決済。送り先も日本語で表記。でも到着した商品の送り状はしっかりと英語表記。世の中うまく出来ているらしい。
 
因みにイギリスでの価格は約2800円。自宅ポストまでの送料が約3200円でありました。併せて約6000円となり、その他イギリス側での諸経費が1000円位ありましたので、総額は7000円と言うところ。掛かった時間は、発注から丁度2週間で到着しました。

 ミッション側ケーブル交換でめでたく、メーターが機能する様になりましたが、メーター針の震えが気になります。やはり、メーター側のケーブルも交換しないとダメなようですが、すでに廃盤となりに入手は困難。しかたないので、ケーブルの清掃とグリースアップを実施してみましたが、効果の程はと言えば期待以下でした。相変わらず針は震えいます。ただ、以前に比べたら針の震えは小刻みになったかな・・・。
 グリースは使わずに、ギヤオイルでも使った方がいいのかなとも思いますが、流動性があるので、長持ちはしないでしょう。今回のグリースは金属表面改質剤添加とありましたから、時間の経過により効果が出てくるのかも知れません。