クラッチマスターシリンダと、クラッチオペレーションシリンダのオーバーホール直後にトラブル発生。さて、その原因は・・・。
2週続けて同じ部位をバラすのはツライですが。
 突然、切れなくなったクラッチ。当初は単なるボルトの緩みかと思いましたが、それにしては圧の抜け方がイキナリすぎた様に思います。リザーブタンクの残量は充分でしたから、マスター側でのエア噛みは無しと判断。根拠はありませんが同様の理由でオペレーション側も〇。 夜間なので見えにくかったですが、とにかくフルードのニオイはしていました。どこか漏れてるのは確実です。ボルトの緩みにしても、ホース自体はシリンダホディーに嵌る形なのでホースと供回りによる緩みは考えにくいです。そうなると、ホースの亀裂等も原因として考えないといけません。前回の交換から15万キロ使用していますから、ここらで交換しても不思議ではありません。そんなわけでホースとガスケットを手配してみました。
シリンダ周辺の漏れフルードを洗浄した後、フルードを補充して漏れ部分を捜したところ、やはりホースのコーキング部に漏れを発見しました。 予め用意していた新品ホースに交換することに決定。先ずは車体側の切り離し。フレアナットを緩めた後、ホースのクリップを外して分離します。
ホースとシリンダは、一体で取り外しました。ホースだけ外しても良いとは思いますが、作業性としてはこの方が良いかと思います。
因みに、ユニオンボルトの緩みはありませんでした。
クラッチホースのシリンダ側取付状態。
ホースの丸い部分の上下にガスケットを配置、これらを貫通する形でユニオンボルトが刺さります。
新品のホースとガスケットをシリンダに取り付けます。取り付け前には座面の清掃を忘れずに実施します。ユニオンボルトの締め付けは1.75kgーm±0.2kgとなります。
ホースとシリンダの組み付けが出来たら、今度は車体側の接続。金属配管の先端部を清掃した後、フレアナットを締め込みます。締め付けは1.75kgーm±0.2kg。最後にクリップでホースを固定して完了となります。
ホースの接続が完了したら、最後にシリンダをミッションに取り付けます。ホースが新品で曲げ癖がついていないため、作業はしにくいです。オマケに狭い部分でもありますし。
作業後記
 何とも後味の悪い結果となりましたが、とりあえずは復旧作業は完了。クラッチも切れるようになりました。しかし、気になるのは、なぜホースがダメになったのか? 過走行による劣化もありましょうが、今回の作業でオペレーションシリンダを強化品から純正品に戻していました。当車は強化クラッチカバーを使用しているので、その対策の一つでしたが、強化シリンダはボアが大きいので、少ない踏力でクラッチを操作できます。逆に言えばホースにかかる圧も低くなります。
 それを純正品に戻しましたから、ホースへの負担も増えたと考えられます。ホースの耐圧がどの程度かは知りませんが、劣化+増圧が漏れの原因かと考えています。ヘタをするとまた漏れるのかも?