小さい水平対向・番外
小さい水平対向もネタが尽きてしまったので、今回からは水平対向以外の模型用エンジンをご紹介します。始めはロ−タリ−エンジンです。
OS−グラウプナ− ロ-タリ-エンジン
        49−PI型
このエンジンは1959年、西ドイツのヴァンケル社とNSU社の共同開発により誕生したロ−タリ−ピストンエンジンで、発明者のF・ヴァンケル技師の名をとりヴァンケルエンジンと呼ばれるエンジンと同じ原理で作動します。〜中略〜1967年秋、グラウプナ−社は、OSにロ−タリ−エンジン製造に関する技術提携を求めて来ました。OSに於けるロ−タリ−エンジンの量産のための研究は、1967年の終わりから初められました。2年余りの開発期間をかけ、世界で始めての模型用ロ-タリ-エンジンをOSで製造しグラウプナ−社より全世界のモデラ−に送り出すことが出来ました。(カタログより抜粋)
仕様
型式・・・NSU−ヴァンケルシステム 1ロ−タ−
総排気量・・・4.97cc
実用回転数・・・2500〜19000rpm
重量・・・335g(マウント含まず)
圧縮比・・・約8
出力・・・1.4PS/19000rpm
点火方式・・・グロ−式 (いわゆる焼玉エンジン)
使用燃料・・・グロ−燃料 (アルコ−ルを主体とし、潤滑油と各種添加剤をブレンドしたもの)※合成潤滑油不可
プロペラサイズ・・・8×6inch〜10×5inch
エンジン左側より エンジン右側より(マフラ−無し)
正面より エンジン後方より
キャブレ−タ−部 パッケ−ジ。小川精機の製造ですが、NSU、WANKELなどいろいろな企業名が書いてあります。ライセンスが複雑そうな製品です。
エンジンマウントを外す
3本のキャップスクリュ−により後方に取り付けられています。
キャブレ−タ−を外す
2本のビスで取り付けられています。今までで一番簡単な構造のキャブに見受けられます。
エンジン単体の状態。吸排気ポ−トは上が排気、下が吸気です。 あまりエンジンっぽい形には見えません。
後方下部には潤滑油の排出ニップルがあります。過去のエンジン達と同様に吹き抜け式の潤滑を行っているわけですね。 吸排気ポ−ト部。
排気ポ−トの奥にロ−タ−の頂部が見えています。
リアカバ−を外すと、カウンタ−バランサ−が入っています。シャフトの後方に有り偏心軸のアンバランスを補正するものと思います。
排気ポ−ト拡大。
ロ−タ−が見えていますね。
ポ−ト内部が茶色くなっているのは燃料に含まれるひまし油が焼けたためです。