2007.04.29 パワステとエアコンのベルト交換を実施しました。
前回の交換が159353kmですから、8万キロ以上使い続けたワケですね。
内面のヒビ割れなどが見られましたが、伸ばし伸ばし使い続けた代物を、ついに交換することとしました。
まずは、ベルトの手配から。
最寄のディ−ラ−に発注しましたが、その日の午後には入荷したそうです。随分と早く入荷するようになったんですね。
左がエアコン。右がパワステ用。
以前買ったものと、型番が違っていますが同じものです。
ベルトのメ−カ−は三ツ星ベルト。
以前の物も、同メ−カ−の製品でした。
交換に先立ち、ベルトカバ−を取り外します。
番号の順にボルトを外して行きましたが、3のボルトは緩めるのみで、外す事はありません。
カバ−を外した状態。ベルトの取り外しは、前面のパワステ用から始めます。続いてエアコン用へと移行していくこととなります。
Aのロックボルトを緩めた後、Bのテンションボルトを緩めて、オルタネ−タを下に下げてやります。オルタネ−タ・プ−リが、ベルト・テンショナ−を兼ねている形です。
エアコン・ベルトのテンショナ−。
ほぼ目一杯の位置まで下がっています。調整代もほとんど無しの状態です。これについては、パワステ側も同様の状態でした。
エアコン用ベルトのテンショナ−は、Cのロックボルトを緩めた後、Dのテンションボルトを回して、テンショナ−を引き上げてやります。Cのボルトはラジエ−タファンとのスキマが狭いため、メガネレンチを使わないと無理があります。
両ベルトのテンショナ−を緩めた状態。
あとは古いベルトを外してやるだけです。
ついでにプ−リの溝の状態や周囲の様子も見ておくと良いでしょう。
ついでなのでテンショナ−を分離してチェックしてみました。たまに異音が聞こえるのでベアリングがダメなのかも知れません。
マニュアルではASSY交換と書かれていますが、実際には分解可能な様です。ただ、ベアリングが手で外せるとは限りませんから、治具を工夫してあげないと無理そうですね。
手で回してもゴリゴリ感は無いですが、グリ−スが乾ききってる感じはしました。
ベアリングは内外輪共、圧入のようです。
手で押した程度では分離不可でした。まぁ、ベアリングの型番が判っただけでも良しとしましょう。型番は6202DU2、メ−カ−はNSKでした。とりあえず、このまま使用します。
ちょっと、回り道をしましたが、新しいベルトを装着してやります。両ベルト共、長さはほとんど区別無いので、ベルト巾を良く見て装着してやります。 テンショナ−を移動させて、ベルトの張り調整をしますが、車両の説明書にある通りの調整でやってみます。といってもほとんど目分量なんですけどね。調整したら、しばらくエンジンを回してベルトを馴染ませてやります。(絶対に手を触れてはいけません)
エンジン停止後、ふたたび張りを確認して、異常なければカバ−を取り付けて完了。ベルトだけでも新しいと、気分が違うものですね。 交換後のパワステベルト。
テンショナ−に若干ですが、張り代が確保された様です。その分、古いベルトは伸びていたと言うワケですね。
同じく交換後のエアコン側。
判りにくいとは思いますが、こちらも張り代が残っています。書き忘れましたが、ベルト装着の際、ベルトの山とプ−リの溝をしっかりと合わせましょう。Vベルトと違って山が1つ、ズレた位置でもかみ合いますから要注意です。
古いベルトの駆動面側。
山の部分にひび割れが多数みられます。しかしながら、山の部分には元々、補強繊維は入っていませんから、ヒビがあると言って、あわてて交換する必要もないと思います。完全に欠けていたりすれば話は別と思いますが・・・。ただ、背中側に亀裂などがあれば、すぐに交換した方がいいですね。
新しいベルトの駆動面側。
離型剤のセイでしょうか?白く毛羽立って見えます。当然、傷にヒビもないのですが、参考までに。
作業後記
 今回で3回目のベルト交換となりましたが、1・2回目と比べて、今回は使用した距離が長くなってしまいました。これは、ただ単に私が無精したためで、他の理由はありません。さて、交換して残ったベルトですが、駆動面にヒビが多数ある以外の異常はみられませんでした。背中側の傷もなく、補強繊維とゴムの剥離もありません。伸びの方はと言えば、新品に比較してほんの数ミリ程度の伸びはありました。
 ベルトの寿命?(私見でスミマセン)
ベルトの寿命といえば、過大な負荷や異物の付着を無しと考えれば、単位時間当たりのベルトの曲げ伸ばし回数で左右される様です。つまり、プ−リの数が多い程、寿命は短くなるという事です(単純に言えばですが)。一本のベルトで多数の負荷を駆動すれば、それだけ不利な状況となります。そう考えるとEJ20エンジンのタイミングベルトは不利な条件と言えるのだと思います。メ−カ−においても、この辺のところは考慮して、歯型を大きくするとか、ベルト巾を広げる等の配慮はしているのだと思います。AC・PSベルトとは話の焦点が違ってますが・・・。

 AC・PSベルトについてみれば、ベルトの貼り過ぎは過負荷に直結ですから寿命に影響してきます。もちろん、ベアリング等への負荷も増えてきますから不利です。逆に張りが弱いと、十分な摩擦が得られなくなるので、ベルト滑りの原因となりますし、これに伴う発熱もありますからやはり不利です。あと異物の付着ですが、一番身近なのはオイルの付着でしょうか?クランク・プ−リ付近で漏れがあれば、ベルトにオイルが付着してしまう事態も考えられます。ベルトにオイルが付着して、ベルト内の補強繊維に染込んでしまうと、繊維が膨潤してしまい、周囲のゴムが剥離してしまう事もあるそうです。こうなると、ベルトの寿命は極端に縮むと思って良いと思います。ベルトの傷・・・見てヤバそうならすぐ交換ですね。

 作業に関して・・・EJ20おいては、今回のような作業は、とてもやり易いのでは?と思います。なにしろ、作業の場所が最前列に位置しているワケですから。私の以前の愛車はFFで、エンジン横置きでしたから、それに比べたらまさに天国です。